「旧大原家住宅」語らい座~大原本邸は凝った演出も一見の価値あり

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国指定重要文化財・日本遺産「旧大原家住宅」

道の角にありともすると見落としてしまいそうな「旧大原家住宅」。大原美術館から川を挟んだ真正面にあります。

旧大原家住宅 外観

 

シックな佇まいに少し今風の暖簾。これがこのあとに見られる凝った演出の序章だったのかもしれません。

倉敷観光おすすめ 旧大原家住宅感想ブログ

 

旧大原家住宅は国指定重要文化財であります。大人の入場料は500円。

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しかし大原美術館や倉敷民藝館、倉敷考古学館の入館券を持っていると500円が400円に割引されます。

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そして旧大原家住宅は日本遺産にも認定されている場所。日本遺産に認定されている街には「ストーリー」があります。倉敷の日本遺産認定ストーリーは日本一の繊維のまちとしての発展。その発展の一役を担ったのが大原家の人々だったわけです。

 

 

歴史ある建物の中に新しい凝った演出が映える旧大原家住宅

旧大原家住宅の土間に入り目に飛び込んできたのがこちらの演出です。

こちらは「ふりそそぐ言葉」と題されていて、大原家の五代目以降が残した言葉だそうです。「大原家200年の歴史の断片」と紹介されていました。
天井から文字がつるされている旧大原家住宅

 

このように天井から文字が吊るされているもので技術としてはさほど難しいものではないのかもしれませんが、このアイデアに驚きました。演出は真鍋大度さんのRhizomatiksでも入っているのかと思ってしまったほどです。

 

さらに続いたのはこちら。「つみあがる必然」と題されていて、「家督の幹を中心に、それぞれの関わりのあった人々が枝のように伸びる人間関係樹」となっていました。

人の相関図をこのような形で現わしています。

旧大原家住宅の演出 つみあがる必然

 

そして土間です。右側には座布団がいくつか並べられています。

 

釜戸などが当時のまま置かれている土間です。

 

これは天秤で重さを計るものでしょうか。そのような解説が置かれていないのも旧大原家住宅の特徴かもしれません。

 

そしてこちらの土間。右側の座布団に座ると目に入ってくるのが障子です。

 

その障子に大原家の人が家族にあてた手紙が写しだされると同時に朗読されます。この文字がリーフレットなどでその辺に置かれていたら印象に残らないものになってしまう可能性がありますが、このようにされると見入ってしまいます。

旧大原家住宅の演出がすごい 倉敷観光おすすめ

 

 

旧大原家住宅の中倉やブックカフェ

土間をぬけると倉へと続きます。

 

倉の中を覗くと昔の農具のようなものが置かれていました。

これはなんでしょう。。。昔の脱穀機ができる前の脱穀臼?それとも餅つきの臼?

 

分からないなりに想像して見ていくのも楽しいものです。

 

さらに大原孫三郎氏を中心に大原家や倉敷紡績の歴史を学べる部屋もありました。

その中で驚いたのは、人工皮革のクラリーノは昭和50年代後半よりあとに登場したものだと思っていたのですが、昭和40年(1965年)に既に発売を開始していたそう。そんなことも知ることができる旧大原家住宅です。

「孫三郎頌徳碑レリーフ」
孫三郎氏の没後10年となる昭和28年の完成を目指して作成が進められた、孫三郎頌徳碑の土台に埋め込まれていたレリーフだそうです。

 

屋根の梁に置かれている太い竹。なんとなく昔の自分の実家を思い出すような光景で写真を撮ってしまいました。

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大原總一郎氏の書斎をイメージしたカフェスペース。

ブックカフェは本を読みながらお茶をいただくことができるカフェです。こちらは少ししか入りませんでしたがかなり多くの本が用意されていました。

 

お抹茶をいただける旧大原家住宅 離れ座敷

さらに奥に進むと旧大原家住宅の離れ座敷。そこまでの蔵が続く道も趣があります。

離れ座敷は突き当りを左折

 

部屋の周りに縁側がある作り。離れ座敷はさほど広くはありませんが、何故か縁側に囲まれた座敷を見ることによって、ここに確かに大原家の人々の暮らしがあったんだと実感することができました。

 

「思案の、間」と題されているこちらの部屋。おそらく大原孫三郎氏の子孫である大原あかねさんの名前で

「大原孫三郎が見たであろう庭の景色。この庭を見ながら、孫三郎はその思想を深めたに違いありません。それと同じ景色が今もご覧いただけます。そして、彼の思考を感じていただけるのではないでしょうか」

という言葉で紹介されていました。

旧大原家住宅の庭 感想ブログ

旧大原家住宅の庭園を動画で。

 

 

旧大原家住宅の離れ座敷ではお抹茶をいただくことができます。チケットは先にあったブックカフェで購入。茶菓子がついて800円です。

 

チケットをブックカフェで購入し離れ座敷に戻ってきてから、担当のかたに渡すと奥でお抹茶をたててもってきてくれました。この庭園を眺めながらのお抹茶をいただく時間は、また贅沢なものです。

 

旧大原家住宅は人混みもなく、ゆっくりとした時間が味わえる場所でした。とくに離れ座敷で過ごす時間は大原家の歴史を肌で感じるような特別なもの。大原美術館をご覧になったかたには是非おすすめしたい倉敷の観光です。

 

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旧大原家住宅 場所・営業時間など

住所:岡山県倉敷市中央1丁目2-1
電話:086-434-6277

開館時間:午前9時~午後5時(※入館は午後4時30分まで)
※カフェは午後4時30分まで
※抹茶は午前10時~12時もしくは午後1時~4時

休館日:月(※祝日、振替休日の場合開館)

 

公式サイト

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